アントニアのお母さん

ホフマン物語の表紙

お正月はあっという間に終わり、三連休も終わり、そして1月までもが半分過ぎようとしています!

今年も、なしくずし的に新年に突入してしまいました・・・。

ああ、もったいない。

 

そんな中、先日は『ホフマン物語』の稽古に行きました。

『ホフマン物語』ていうのは、すごくざっくり言うと、

「ホフマンという詩人が、酒場でくだを巻きながら、3つの失恋話を披露するオペラ」・・・です。

中で有名な曲といえば、やはり「ホフマンの舟歌」で、ホフマンの友人ニクラウスとヴェネチアの娼婦ジュリエッタによって歌われる二重唱ですね。CMによく使われたりしていますし、コンサートでこの曲だけを単独で取り上げたりもします。

 

『ホフマン物語』には謎が多く、いくつもの版が存在するのですが、今回使用する版では、ホフマンが恋する女性の順番が、オランピア(自動人形)→ジュリエッタ(ヴェネチアの高級娼婦)→アントニア(瀕死の歌姫)となっています。

 

お話は荒唐無稽というか、ちょっと奇怪なところがありまして、突っ込みどころ満載(笑)

最初のオランピアに恋したところから「どうして人形だと気づかない?!」と立ち上がって文句を言いたくなるのですが、それを凌駕するほど、どの場面の音楽も美しい。

だいたいどのオペラも、話の筋はおかしなことが多いので、それで良いのです!

 

悪魔のようなバリトンに翻弄されて、ダメさ加減がどんどん露呈していくホフマンは、フランスオペラのテノールにありがちなキャラクター。

私の萌えポイントでもあります。

 

いつもはDVDなどで、完全に観客として楽しんでいた『ホフマン物語』ですが、ひょんなことから、知人の紹介で出演することになりました。

私は「アントニアの母」という脇の役柄で、第3幕のアンサンブルで、5分ほど出ます。

この役は影歌のことも多いのですが、今回は「出る」らしい。悪魔ミラクル先生に映し出された幻影というか、動く肖像画みたいなイメージなので(もはやホラー)、特にすごい演技とかはしないです。演技をしてないわけじゃなくて、そういう設定だから、観に来た人は間違えないように!(笑)

 

ようやく暗譜もできたし、どんなふうにしようかなぁと思案中。

いつか、アントニアかジュリエッタをやってみたいですが、今はお母さん役を楽しんで準備したいと思います。