イタリアの名ソプラノが429席の観客に歌う、一夜限りのリサイタル、7月3日は武蔵野市民文化会館へ行ってまいりました~。
白いドレスに濃紺の薄いショールを羽織って出てきたチェドリンス、最初の曲が『ノルマ』の「清き女神よ」です!
これって普通は、コンサートの最後のほうに歌うアリアでは?・・・と思っていたら、ピアニストのソロも挟みながら、さらに全開になっていき、『オテロ』や『運命の力』のアリア。
前半だけでリサイタル一回分くらい歌ってしまいました(驚)
チェドリンス氏はドラマティック・ソプラノで、出すところは出すけれど、細かい表現はとても繊細。ダイナミックな歌と演技にどんどん引き込まれていきます。
そして休憩を挟んで後半。
濃いピンクのドレスに着替えたチェドリンスは『蝶々夫人』の「ある晴れた日に」でスタートです。DVDにもなっているチェドリンスの蝶々夫人ですが、生で聴くのは初めて。これも素晴らしかった。
『ボエーム』のアリアを2曲歌い、カンツォーネも歌って、最後はサントゥッツア。
いろんなオペラの主人公が舞台の上でくるくると入れ替わります。
端のほうに譜面台をいちおう置いてあるんですが(ほとんど見ていないけれども、時々何かを確認している様子)、それすらも小道具のように使っていらっしゃいました。
アンコールには『カルメン』の「ハバネラ」なども歌って、最後の最後は会場も巻き込んで「初恋」を日本語で。
会場も良い声だなあ、と思っていたら、帰りのロビーで音楽関係者の姿がちらほら。
興奮し過ぎで、知り合いに会っても「すごかったですよね」としか言えない私。
クールダウンするために、吉祥寺のゴンチャでブラックミルクティーをずるずる飲んで帰りました。
あんなすごい表現力を、ほんの少しでもマネできたら良いんですけれど。