昨日は新国立劇場に『椿姫』を観に行ってきました。
2幕1場まで終わったところで30分の休憩があったのですが、私は財布を忘れていったため(!)、飲食も買い物も出来ず(悲)、ひたすら水筒のお茶を飲んでいました。
それにしても、水筒持って行ってて本当に良かった!(笑)
今回の『椿姫』の目玉は、ソプラノのイリーナ・ルングというロシアの人で、私は初めて聴く人でしたが、容姿といい、声といい、評判通りヴィオレッタにぴったりの美人でした。
まだ若い人のようでしたが、この役をすでに世界の一流歌劇場で歌っているのだそうです。
パンフレットには、新国立劇場で公演した今までの『椿姫』一覧が載っていて、ここでヴィオレッタを歌った人はその後も大活躍しているので、この人もそうなっていくんだろうな、と思いました。
1幕の技巧的なアリアを軽々とこなしていたので、コロラトゥーラかと思いきや、2幕3幕のリリックな表現もさらに素晴らしかったです。決して軽い声ではなく、声量もあったので、とても柔軟な声帯をしているんでしょうね。
アルフレードやジェルモンも、声もキャラクターもぴったりでした。
キャラクターがハマるとオペラは気持ちが良いものです。
セットは、基本的には舞台中央に置かれた1台のグランドピアノだけでした。
それが1幕でお立ち台(?)になったり、2幕で机になったり、3幕でベッドになったりしていました。まるで小劇場の演出のようだと思いましたが、それはそれですっきりしていました。
3幕ではヴィオレッタとその他の人々を隔てる蚊帳のような紗幕がありました。すぐそばにいるのにお互いに直接触れられないようになっており、これはヴィオレッタの魂がもう半分くらいはこの世のものではない、ということを象徴しているのだろうと思いました。
カーテンコールでは客席は大いに沸いており、スタンディングオベーションで、この公演が大成功だったことを物語っていました。
大劇場の外に出ると、ロビーには可愛いクリスマスツリー。