先日は久々にメトロポリタン・オペラのライブ・ビューイング(映画)に行ってきました。
演目は『トスカ』。指揮者も主要キャストも、それぞれがそれぞれの事情で全交代したという、いわくつきの(?)プロダクションです。
もともとのキャストも期待大だったのですが、変更後のキャストも、これがまた良い。
トスカ役には最近メトで次々と大きな役を歌っている若手ソプラノ、ソニア・ヨンチェヴァ(初役)、恋人のカヴァラドッシ役には熱いイタリア人テノール、ヴィットリオ・グリゴーロ(初役)。
グリゴーロ氏に関しては、来日時に公開レッスンやリサイタルを聴きに行ったこともあり、親近感もあります。
結果、観に行って良かった!
『トスカ』は何回も聴いているはずなのに、隅々まで「腑に落ちた」のは初めてかもしれません。
とてもリアリティのある演出でした。
「メトみたいな大舞台で急に役交代って、気負いは無いのかな」と余計な心配をしていましたが、幕間のインタビューを見る限りでは、2人ともとても舞台を楽しんでいる様子。
グリゴーロはイタリア人テノールらしく、はしゃいでしゃべる、しゃべる。
ヨンチェヴァは「トスカは前からやりたくて練習していた役」「メトは家族みたい」と目を輝かせている。
気負いなく、今できることのすべてをやるだけ。
若いけれど、すでに一流となった人たちの才能を目にすると、こちらも元気になります。
平昌オリンピックを見ている時も、そう思いました。