6月の「新しい日常」

今年も半年終わってしまった。

目まぐるしく世界が変わったような、それでいて、閉鎖空間に押し込められているうちに時間だけが過ぎてしまったような、なんだか変な半年だった。

 

6月には緊急事態宣言が解除されて、少しだけ日常が戻ってきた。

完全に元通りになることは、もう無いに違いない。

残念だけれども。

でも、4月や5月に比べると、随分いろいろなことが出来るようになった。

 

よくご飯を食べに行っている友人の「実物」と2ヶ月半ぶりくらいに会った。

なんだか泣きそうになった。

ちょっと前にZoomでオンライン会議(?)をしたりもしたのだけれど、実際に会うのは全然違う。

その日は、2人でもつ鍋を食べに行った。
ひとりひとりが別々の鍋で、対面じゃなくて電車みたいに並んで、渋谷の夜景を見ながら食べた。

これからは鍋の文化も変わるかもしれないな・・・。

 

私は、昼間は市場調査の会社で働いているのだけれど、6月には初めてオンラインのインタビュー調査をした。

Zoomの使い方も、自宅にいるクライアントさんとオンラインで会議するのも、全然慣れなかったけれど、オンラインにもそれなりの良さがあると思った。

インタビュー相手が日本全国(海外も?)どこにいても、距離による不公平感が無いし、時間帯とかも相手に合わせられる。

初めて会う人にお話を聞くので、オンラインのほうがむしろ緊張しないで話してくれる人もいるみたい。

緊張しているのは、むしろ私のほうだった。

 

ただし、調査の準備や、ちゃんと繋がるかネット環境を確認しないといけないので、裏で何人もの人が動いていて、お世話になりっぱなしだった。

なんだか舞台に似ているなと思った。

 

良いとか悪いとかではなくて、私たちはこの状況に慣れなければならないのだろう。

いつも行っているお店も、テイクアウトと通常営業の両方をやっていて、この危機をどうにか乗り越えようとしている。

店の前には白い紫陽花が咲いていた。

世間がどんなにごたごたしていても、季節は廻っていくのだろう。