先週は京都に行ってきました。
妙心寺桂春院で声楽コンサートがあり、知り合いの方が出演されたので、GoTo京都も兼ねて見に行ったのです。
コンサートは夕刻から行われたので、それまでは妙心寺の中を見て回りました。
それにしても、妙心寺は広い!
大きなお寺の多い京都の中でも、半端なく広いのです。
石畳で結ばれた寺町には46もの塔頭があるということで、公開されている場所を5ヶ所くらい回っただけで4時間近くかかってしまいました(汗)
「退蔵院」では庭を観たり、お抹茶とお菓子をいただいたり。
ここのお菓子は、「瓢鮎図(ひょうねんず)」(瓢箪でナマズが捕まえられるか、という禅宗の謎かけの水墨画)にちなんだ特製和菓子。
季節によって、中に入っている果物が違っているそうです。そういうのも楽しみのひとつ。
次の、「法堂」と「大庫裏(おおくり)」はガイドさんに案内してもらいました。
法堂の天井画になっている狩野探幽の「雲龍図」がどうしても観たかった。
四方八方どこから見ても龍の眼はこちらを睨んでおり、大迫力です。
写真を撮れないのが残念でしたが、とにかく実物は最高に良かった。
大庫裏はお寺の台所で、200人分ものお食事を作ることのできる鍋釜とそのシステムを見せてもらい、古の食事に思いを馳せました。
「大法院」では、お庭と紅葉を楽しみながら、またまたお抹茶とお菓子をいただきました。
ここのお菓子は栗ようかん。
どこもお抹茶がちょうど良い感じに点てられていて、さすが京都のお寺だと思いました。
このあたりで、そろそろ着付けをしなければならない時間となり、急いでホテルに向かいました。あんなに余裕を持って出てきたはずなのに、着付けがバタバタになるのが謎(困)
「桂春院」に向かうころには日もとっぷり暮れて、降っていた雨も上がり、「着物でお寺のコンサートに行ってみる」という目的もどうにか果たせて、充実した一日となりました。
ライトアップコンサートは、テノール3人の迫力の歌声と楽しいトークを堪能することができ、庭の紅葉も美しい!
お寺とオペラというのは意外と違和感のない取り合わせで、開け放しているので換気も良かったです(笑)
もっと寒くなるとどうなのかはわかりませんが。
茶人・藤村庸軒好みの「既白庵」という、隠し部屋のような茶室も見せてもらえました。かつては、修行の身である僧が詩歌や茶道を嗜むのは禁じられていたため、外から分からないような造りになっているとか。
オペラも茶道も同時にお寺で楽しむことができる時代なんて、貴重なのかもしれません。