「和のあかり×百段階段」。
目黒雅叙園の百段階段を使った催し物の中では、3月の「ひな紀行」と並んで私の好きな展覧会です。
見に行ったのはちょっと前のことになるのですが、やはり素敵なイベントだったと思うので、書くことにしました。
昨年2020年は中止になってしまったので、2年ぶりの開催となります。
この展覧会、とにかくどこを撮影しても綺麗。
SNSに挙げる予定がなくても、どんどん写真が撮りたくなり、スマホが「和のあかり」でいっぱいになります(笑)
この2年間で減ってしまった「美しいものを見に行く」という経験が、多少なりとも満たされる。
折り紙の森に迷い込んだような最初の部屋は、床にオブジェの光が映り込み、涼しげな湖のよう。
次の部屋は、かぐや姫がテーマ。
もともとゴージャスな雰囲気の漁樵の間ですが、朝顔のような色合いの和傘、豪華絢爛な打掛、七夕飾り、長持(ながもち)の中の「蓬莱の枝」と、昔話の世界が一気に再現されます。
えーっと、かぐや姫が所望した宝物は「蓬莱の枝」と残りの4つは何だっけ・・・。
とかいろいろ考えながら、階段を上ります。
途中の階も、光と影が織りなす、懐かしいような温かい光に癒されながら、ゆったりと鑑賞することができました。
最上階は、山口県柳井市の「金魚ちょうちん」に壁一面が埋め尽くされていました。
「金魚ちょうちん」は「和のあかり」の常連のような気がします。が、良いんです!この金魚ほど、このイベントにふさわしいオブジェはないのだから。
一匹だけ「東京2020」のエンブレムが入った紺色の金魚ちょうちんが寂しげに飾られていて、過ぎ去った今年の夏にしみじみと思いを馳せました。
また日本全国自由に旅できるようになると良いなあ。海外の人にも「和のあかり」を楽しんでもらえるようになると良いですね。
一昨年と比べると、大掛かりな展示は減ったように感じましたが、音だったり、香りだったり、風だったりと、五感を刺激するような内容はさらに充実していると感じました。
コロナ禍であっても充分な対策を取って、このようなイベントを開催してくれる会場に感謝したいと思います。今年は見られて良かった。